191123
フライングタイガーで壁に取り付けられるティッシュ箱ほどのライトを買った。ライトは紫外線を出したり切り替えができる。ジェルネイル硬化用ライトに似ていた。
その日行ったフライングタイガーは妙だった。具体的には、壁は全面ピンク色、不思議な引き出しと必要のない低めの階段、何より商品が置いてないかわりに子供用テーブルとカフェメニュー、クレヨンと紙の置いてある背の高い机。父と2人で行った。子供用椅子に座りカフェメニューを見ていると小さな女の子が話しかけてきたので、会話をしたらわたしのことを気に入ったようだった。
父は水を、私は紅茶を頼んだ。水は甘く、紅茶は甘くて酸っぱい味がした。
家に帰り電気を壁に取り付けた。ちゃんと紫外線が出た。誘蛾灯のようで気に入っていたが、わたしはそれをつけるときに操作を間違えた。すると部屋の電気は紫外線のライトになった。驚いて家族を呼んだ。何をしても直らない!ゆっくりミスをしたときの動作を思い出し、操作ミスを深く認識しながら操作を取り消すと直った。これをするまでには結構時間がかかった。
試行錯誤している最中、部屋の電気だけでなく空まで紫外線ライトになったことがあった。私はこのライトが世界で、わたしの思い込みも世界だと分かった。もうこの部屋に標準的な存在として形が残っているものは何もないと分かってしまった。
そのライトが直ってからも、それを標準的に戻すにはあまりにも難しい。ライトは化粧水になり、そのパッケージに書かれた文字列は聞いたことのないものだったけど、これは紛れもなく化粧水の名称でないといけないと分かったのでゆっくりと皮膚でその文字を溶かした。望めば自由に操れることをわかっていた。このライトの標準形は認識できないが、溶かした文章を正しいと思われる文章へと書き換えた。
奇妙なことに、書き換える前の文章、又は単語のことを人に話すと皆パスタを連想するみたいだった。その文書は食べ物の名称だったようだ。私にはわからない。私はもう標準形を思い出せなくなってきた。
部屋の壁に飾っていたデジタル額は青く赤く光っていて、やりかけのゲームは色がなくなった。あらゆるものが壊れていく、目の前にバグが見えるようになった。紫外線の色がある、日焼けしちゃうなぁとおもった。この部屋はだめだ。いつだかフライングタイガーで見かけた小さい女の子、あの子は多分人じゃなくて概念だったんだと思う。とても気に入られてしまった。やめて欲しかったからデジタル額に入ることにした。
精神に干渉してまともな思考を取り戻させようとしたけど、わたしの気がもともと狂っているのに気がつけなかった父が額からわたしを引き摺り出してくれた。幻覚みたいな概念の去った部屋は酷かった。これを事実だと知らしめるためスマホで写真を撮ろうとしたら目の前に女の子がいた。悲しいけど部屋は紫外線を出すための光が空からさしていた。空の色とは違う気がするけど違いがわからなかった。いろをくれと言っているようだった。口から赤いのが出ているので家族を食べたあとなんだと分かった。気まぐれに命乞いをしてみた、笑って女の子はわたしを食べた。私はこの女の子の事を見ていた記憶に対して自信がない。
私は肉体から解放されて部屋の中の概念となった。それは家族も同じだろうし、いつの間にか増えていた色水で満たされていたはずの箱は私の横にあった。高く浮いていた。あー掃除が大変そうだと思った。この部屋の壁にはこだわりがあるけれど壊れてしまったし、なんだかどうでも良くなって、ここで私が死ぬべきなんだと概念と私は考えた。思い込みは力を増していた。独り言のように考えた出来事は事実になって私は死んだ。
190311
あしをきりつけられ逃げても男に追い回されいろいろとささり追い回しゾンビに食われ出口を探し平成と書かれた病室には怒号がひびきわたしは追われ体はきりつけられ手足をなくし逃げ床を落とし際限なく繰り返すへやを呪い足で逃げわたしも人を指しなくなった腕にじぶんでさした鉄パイプで人をなぐり逃げこれはゲームだと言い聞かせては逃げ歪む繰り返した通路を通りなくなった腕になれ人を殴り切りころされかけ助けを呼びこれはゲームだと言い聞かせる夢
190204
家に泥棒が入ってきた、泥棒は七百円(泥棒するときに落としたから)返してくれと言ってきた。七百円なら別に持ってっていいからでてってくれと思い七百円の場所を口頭で伝えた、怖くて顔を見なかった。泥棒は玄関を行ったり来たり、怪しいので後ろから突き飛ばしてやろうとしたら泥棒はこちらに気が付きわたしの手を切りつけてきた。手首を握ったので刃が縦に入らず横に、手首を擦っていた。手を振りほどかれて小さなナイフの振り下ろされるのをぼんやり見ていて目が覚めた。
190109
世界終了の日は明後日に迫っている。空の国サウジアラビアに飛行機で飛んでいき私達家族は生き残ることにした。世界終了というのは全てが肉の塊に変わっていく地球の病気みたいなもので、隣接するものを肉にしていく。一面に内臓が広がったような姿になった国の報道がされている。海も山も赤くて白い肉塊になった。
近所の老夫婦は逃げないことにしたらしい、もう歳だからここに残ると穏やかな顔をしていた。
私はとにかく全ての好きなものをリュックに詰め込んでいた。ゲーム画材食べ物ハードディスク充電器……3つのリュックを背負って好きなもの、ないと困るもの、肉塊になって欲しくないものをとにかく詰め込んだ。
飛行機に猫は連れて行けないと言われたから猫を詰められなかったし、その鞄に入れたら圧死すると言われてしまった。明後日肉になってしまうのなら自分で圧死させた方がマシなので猫をリュックに詰めた。リュックはだいぶ重かったし肩の骨が外れそうだった。
もう行くよと言われて外に出た、そこら中鉄の匂いがした。私の記憶の中の場所が全部なくなると思うとものすごく辛い、もしまた世界終了が訪れる時は諦めようと思う。
181103
信じられない醜い生き物に求愛されずっと逃げようとするも追いかけられ、両親に助けを求めるもだれも手を差し伸べず、苦しみながら家の中を這うように逃げ回り、安息はなく、だれも助けてくれないことに絶望する夢